つらつら書きます。自分の経験談なのでどうしても理系(物理)研究者目指し向けの内容になりますがきっと根底にあるものはどの学生にも言えると思うので、是非まだ高校生の人に読んでもらいたいです。

大学という場所は高校までの学校と全然違う

よく言われる事だけどその意味を全然理解していなかった。何が違うかというと、小学校~高校というのは「教育を受ける」場所であるけど、大学というのは「学問をする」所なのです。

まず、どんなに頭の良い人でも「授業聞いてれば大体良い成績が取れる」なんて言う事はありません。これは何故か。考えてみたところ、「大学でやっている事のレベルが高すぎる」というよりは、大学で教鞭を揮っている側がそもそも教育者ではないからではないかというのが自分なりの結論です。

まず、小学校~高校の先生になる為には教員免許が必要だという事は知っていると思いますが、大学の先生になる為にはそんなもの必要ありません。

「え、でも博士号とかは持ってるんでしょ? だから授業もちゃんと出来るんだよね?」

確かに専門分野の授業を受け持つ先生方は博士号を取られた「研究者」の方々です。しかし、博士号を取る為に、「人にものを教える技術」というものは必要ありません。勿論、自分のやっている事を他人に上手く伝える能力は必要ですが、それも最低限同じ分野の研究者の方々に解ってもらえれば十分です。

大学の先生方の本業は研究です。大学という教育機関に所属する関係上、先生方は教鞭を取りますが、学生の成績が悪くてもそれは先生の責任にはなりません(あまりにも教え方が悪いとか授業に対する姿勢が悪いという学生からの評価があると処分されますが)。大学は自分で勉強する所だという事を自覚して進学しましょう。

勉強でやり残した事

私は上記の心構えが足りなかったので結局授業と宿題だけでどうにかこうにか単位を取って卒業しましたが正直成績も良くなかったのでもっと他の皆みたいに自主ゼミとかやれば良かったと思います。特に物理の人は量子力学と統計力学は何が何でも学部の間にしっかりやっておくべきです。

個人的には院試の前くらいはこの本をやれば良いと思います。

大学院生のための基礎物理学 (KS物理専門書)

著者: 園田英徳
出版日: 2011-09-30
出版社/メーカー: 講談社
カテゴリ: eBooks

この本は実際に神戸大学の理論系の大学院生が授業で使っているものですが、基本的には学部の復習なので四回生なら独力で出来るでしょう(というか、大学の勉強は基本独力でどこまでできるか)。大学院に入ってからだと忙しくて、私はほとんど読めていないので、学部の時間がある内に一通りやってしまうべきです。

大学の授業の悪口を言ったけど

色々言いましたが何だかんだで先生方の授業で「この教え方じゃどうやったって解るかい!」というものは滅多にありません(全く無いわけではない)。ちゃんと授業に出て宿題をやっていれば私の様に単位は取れます。ただ、やはり出来る演習量が限られますから、絶対に自分でやった方が良いという事です。私みたいに長期休暇にネトゲやったりしないでね。

また、大学の授業には良い所もあります。一つは、特に総合大学だと、色んな分野の授業を聞く事が出来るという事。出席点重視の授業や、講聴・参加に履修登録が必須の授業もありますので注意が必要ですが、基本的には授業に出席する必要もなければ自分が登録していない授業に出席してはいけないというルールもありません。学部の最初の内は卒業単位を取る為に自分の授業でいっぱいいっぱいでしょうが、慣れてきたら自分の興味のままに他の授業に潜り込んでみましょう。

二つ目は、解らなければ先生に質問しに行けばいいという事です。高校までは、先生というのは何クラスも授業を持っていて、休み時間や放課後は会議だったりして、また自分がガリ勉に見られるのが嫌で、先生に質問しに行くという機会は滅多に無かったと思います。

ですが前述の通り、大学の授業は聴くだけじゃ解らないのが当たり前なので、殆どの先生が「質問いつでもウェルカム! この部屋に居るからいつでも来てね!」という事を最初の授業の時に言ってくれる筈です。忙しい先生だと「この曜日のこの時間だけ」とか「メールで予約して」とか注文があったりしますが、じゃんじゃん質問しに行って先生方と仲良くなりましょう。

大学の先生は(研究者を目指す学生にとっては)いずれは同僚となる人達です。高校までの先生は、教育上のなんたらかんたらにより(教職の授業で習ったけど忘れた(ォィ)生徒と同じ立場に立つ事はありません。勿論学生が大学の先生と同じ立場で喋るという事は滅多にありませんが(そりゃ先生方は偉いので)、議論の中ではそもそもそういった肩書は関係無いのです。専門分野が違えば誰もが素人です。

大学生活・研究者生活を上手く送る為の鍵はどれだけ素直に「解らない」と言えるかです。この技術は大変重要なので学部の間に身に付けておきたかったと思います。

勉強以外の事

基本的にはあまり後悔していないので、逆に「こうやってたから楽しく過ごせたんだな」と思う事を書きますね。

ホームルームが無い!

大学で一番困る事は自教室が無いという事です。

「この大量の教科書…重いんじゃああ!」という肉体的な苦痛もありますがもっときついのは「今日もぼっち飯(´・ω・`)」が何ヶ月も続く場合がある事です。

私の場合は弁当持参の為、ロビーなんかで暑かったり寒かったりする中一人でお昼ご飯を食べていた期間が一年くらいあってなかなか辛かったです。

おそらくサークルや部活に入れば友達が自然とできると思うし、普通の学部学科みたいに男女比率がそんなに偏っていない所なら授業受けてる間にどうにかなって問題無いのでしょうが私の場合はクラスに女子一人しかも家から遠くてサークルとかやってられんかったので詰んでました。

では何処に転機があったかというと二回生の時に学科のイベントの実行委員に勧誘されてやってみたところからです。学科のイベント自体は毎年行われているものでしたが、一回生の時は乗り気ではなく参加していませんでした。

ところが私はたまたまクラス(物理学科は人数が多いので阪大では二クラス編成。一応研究室配属されるまで面倒を見てくれる先生が各クラスに一人居る)副代表とかいうなんだかよくわからないものに何を血迷ってか入学当初に手を挙げてなってしまっていたのです。

副代表は代表が仕事をしている限り仕事が回って来ないので楽でしたが、隣のクラスの代表・副代表との繋がりで突然降ってきた実行委員の仕事。でも結局、そこで委員をやった人達や参加してくれた同期と仲良くなったのが大きな転機でした。これが無かったらぼっち継続期間がもっと長かったかもです。

あとは阪大理学部独自のプログラムですが「理数オナープログラム」に参加して自主研究をやったり懇親会に参加したりして人脈を広げて行きました。

なんだかんだで副代表という肩書でクラスの人には覚えてもらえたし、学科のイベントでは先輩後輩・大学のスタッフさんとの、オナープログラムでは他学科の学生との交流があり、今では学部内ではかなり顔の広い方になっています。

私は今もそうなんですがかなりの人見知りで、高校まででは滅多に自分から知らない人に話しかける事は無かったし、イベント等も隅の方でやる気が無いタイプだったのですが、半ば「やらなければいけなかった」状況とはいえ実際に一度やってみると慣れてしまったようです。高校までの私に言っても多分信じない事だと思いますが人脈を広げる事自体が面白い事です。

人によっては就活の為にサークルやボランティアをやる人もいるかもしれませんが、そういう事は関係無く学部の間に色々な事にチャレンジしてみると良いと思います。院生になるとやりたくてもそんな余裕転がってないので。

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